反省ばかりでは保育が続かない
保育士という
仕事は、
1日を通して
いろんなことが
起こります。
子どもたちと一緒に
笑った時間もあれば、
「あの時もっとこう
できたかも」と
思い返す瞬間も
ありますよね。
特に1〜3年目の先生からは、
こんな声をよく聞きます。
- 「集団遊びが
うまく回せなかった…」 - 「もっと分かりやすく声を
かけられたらよかったのに」 - 「制作を予定通りに
進められなかった」
反省があるからこそ
保育は上達していきます。
でも、その反省が
“自分を責める材料”
になってしまうと
気持ちが
しんどくなります。
私自身、
3年目に28人を
1人担任していた頃、
毎日のように
「できなかった自分」
を責めていました。

「今日の制作は
時間が足りなかった」
「〇〇ちゃんへの
注意が強かったかも」
帰り道や子どもが
帰ったあとの保育室で、
反省ばかりが
頭をぐるぐる。
そんな時、園長先生に
言われたひと言が
心に残っています。
「でも今日、みんな無事に
過ごせたんでしょ?
それってすごいことだよ」
「一人で28人見て、
誰も怪我しなかった。
それだけで本当に偉いよ」
その言葉に、
思わず涙ぐみました。

「できなかった」ではなく
「ちゃんとやれていたこと」
に目を向けても
いいんだ、
と気づけた瞬間でした。
“できたこと”をちゃんと見る
保育は、
理想通りにすべてを
進めるのは
難しい仕事です。
だからこそ
「できなかったこと」
ばかり見てしまいがち
ですが、
本当は“できたこと”も
必ずあるはずです。
- 上手く回せなかったけど、
みんな怪我なく帰れた - バタバタしていたけど、
お歌の時間は笑顔で
盛り上がった - 泣いていた子が、
最後には安心して
笑顔になった。
こうして振り返ってみると、
小さな成功や達成感は
ちゃんと隠れています。
子どもたちが一日を元気に
過ごせただけでも、
それは大きな成果です。
自分に優しい言葉をかける
保育士は子どもに
「頑張ったね」
「できたね」
と声をかけます。
でも、自分にはどうでしょうか?
「もっと頑張れたのに」
ではなく、
「よくやったね」と
自分に言葉を
かけることが必要です。

たとえば、こんなふうに。
- 「今日も最後まで
やりきったね」 - 「疲れているのに、
ちゃんと子どもを見守れたよ」 - 「あの場面での判断、
間違ってなかった」
これは甘やかしでは
ありません。
“自分の頑張りを認める力”こそ、
保育を続けるための
土台になります。
さらに複数担任の現場なら
「お疲れ様」
「ありがとう」
を忘れずに
伝えましょう。
若手の頃、先輩から
「今日は大変だったよね。
でもありがとう」
と声をかけられただけで、
次の日のモチベーションが
変わった経験があります。
温かい言葉は、
子どもだけでなく
先生自身をも支える力
になるのです。
「やりきった自分」にOKを出そう
保育には正解が
ありません。
だからこそ
「もっとできたのに」と
思いやすい仕事です。
でも、反省だけで毎日が
終わってしまうと、
気持ちがもちません。
今日からできることは、
とてもシンプル。
「今日もうまくできなかった…」
ではなく、
「今日も無事に終えた!」
「やりきった自分、偉い!」
そうやって言葉にするだけで、
心の軽さは変わります。

子どもを育てるように、
自分のことも育てて
あげてください。
「できなかった自分」
ではなく
「頑張った自分」を、
ちゃんと認めて
あげましょう。
