保育士歴8年目の
はーちゃん先生です。
新年度や長期休み明け、
登園した子どもから
よく聞く言葉があります。
それは「おはよう!」
よりも先に出る、
切実なひとこと——
「帰りたい…」

どの保育士さんも一度は
経験があるのではないでしょうか。
私自身、
8年間の現場で学んだのは
「まずは気持ちを受け止めること」
が一番大事だということです。
今回は、そんな「帰りたい」
と泣いてしまう子どもに
今日からできる
寄り添うための対応を
お伝えします。
「帰りたい」の背景にある気持ち
子どもにとって環境の
変化は大きなストレスです。
- 新しい担任や友だちとの関係
- 生活リズムの変化
- 長期休み後の不安定さ
これらが積み重なり、
シンプルな言葉
「帰りたい」に込められます。
つまり「寂しい」
「安心したい」という
心のサインなのです。
経験から伝えたい大前提と5つの工夫
私が8年間の現場で
一番大事だと感じたのは、
まず子どもの気持ちを
受け止めることです。

子どもの気持ちを
ないがしろにして、
あれこれ関わり方を試すと、
かえって子どもは
不安定になります。
「なんでずっと
泣いているんだろう」
「もう嫌だ!!」と
思ってしまう気持ちも、
保育者なら誰しも
一度はあるはずです。
私自身も「いつ泣き止むんだろう…
他の子も見ないといけないのに」
と感じたことが今でもあります。
でも、それは
「こうであってほしい」という
保育者側の自己満足が
引き起こす感情なのかも
しれません。
だからこそ、
まずは子どもの気持ちを
そのまま受け入れることが
大前提になります。
そのうえで、少しずつ気持ちを
切り替えられるように、
次の5つの工夫を
試してみてください。
5つの声かけ作戦
① 「朝ごはん何食べた?」作戦
「パン?ごはん?」
「バナナ食べたの?」など、
朝ごはんの話題に切り替える。
→ 食べ物の話は子どもに
とって安心できるテーマ。
泣き顔が少しずつ会話モードに
変わっていくことがあります。
② 「遊び何する?」作戦
「ブロックにする?
絵本にする?
それとも粘土?」と
3つくらい選択肢を提示。
→ 「選ぶ」ことで子どもが
主体的に気持ちを
切り替えやすくなり、
泣きながらでも
「じゃあブロック」と
前を向けることがあります。
③ 「早くお迎えくるよ」作戦
「ママがね、ご飯食べて、
お昼寝して、おやつ食べたら、
すぐ来るんだよ」と
1日の流れを具体的に伝える。
→ 見通しを持てると、
「じゃあ頑張ってみようかな」
と気持ちが落ち着く子も多いです。
④ 「今ママ向かってるよ」作戦
「ママ、今会社から電車に
乗って向かってるって
言ってたよ」
「〇〇駅に着いたかな?」と
想像をふくらませて声かけ。
→ 実際に向かっていなくても
「来ていることになっている」
で安心できる子も。
子どもにとって
心の支えになります。
⑤ 「ママに会ったら何する?」作戦
「ママに会ったらギューする?
お話しする?」と
未来を一緒に想像。
→ 「じゃあいっぱいギューするために、
今は寝ようね」と結びつけると、
気持ちが前に向きやすくなります。
今日からできること
- 子どもの「帰りたい」を否定せず、
まずは共感して受け止める - その上で、5つの声かけを場面に
合わせて使い分けてみる - 「泣き止ませなきゃ」
と焦るのではなく、
一緒に気持ちを整えていく姿勢で関わる
泣いて登園していた子も、
少しずつ園生活に慣れ、
自分のペースで笑顔を
見せられるようになります。

その日を焦らずに一緒に
待ってあげることが、
保育士として大切な
関わりかもしれません。
